a.自然派ビギナー講座/入門コース

2018年7月24日 (火)

H30 入門コース第8回 「海の生き物観察」

期日: 平成30717日(火)

会場: 真鶴半島 (遠藤貝類博物館・三ツ石海岸)

講師: NPO法人ディスカバーブルー代表, 横浜国大講師 水井涼太先生

テーマ:「海の生き物観察」 真鶴海岸で相模湾の豊かさに触れる

 

参加者: 受講:12 (8:11, 聴講:1), スタッフ:3

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本日の会場は遠藤貝類博物館と三ツ石海岸。海岸は溶岩によってつくられ, その後の浸食により現在の姿になりました。磯の潮だまりでいろいろな生物を観察します。

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午前中、まずは水井先生からの講義。窓を開け放った教室には自然の風が心地よく吹き込み, 温度は3233℃でもクーラーなしで暑さを感じさせないという, まったく贅沢な授業です。

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本邦の海域は世界で最も生物多様性に富んでいる海域の一つだとの事で, 33千種が確認されています。ところが未確認も含めて推定約15万種が生息しているとされていますから, その内のわずか2割が確認されているにすぎません。そうした中でも相模湾にはとりわけ多くの生物が生息しており, 現在でも新種だと思わしき生物に頻繁に遭遇なさるとの事です。

 

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講義の中で とりわけ印象に残っているのは, 解説冒頭の“海に関する「無知」を知ること”です。学校教育では海を扱った授業はありません。ほとんど毎日、魚介類や海藻を食するという海の恩恵を得ているのに, これはまた, なんという事なのか, 愕然とします。その事に気が付いたので, これからは, 少しは海の事を知ることに注意を払います。


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更に記憶に残るのは, 川の流れが海に注ぐという至極当たり前の事実です。自然災害や私たちが捨てたゴミなど, 適切には処理されなかったゴミは, 川に流れ, いずれ海に流れ込みます。昨今, 海洋プラステイック問題が一般紙や新聞, ニュースでも取り上げられています。プラスチックは、海洋生物の体内に取り込まれ、食物連鎖の頂点にいる我々人類が海洋生物を食する事で, 人類にとっても大問題となるわけです。他にも, 海の酸性化, 海水温の上昇, 乱獲による水産資源減少問題, 埋め立て

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や沿岸浸食による生物多様性変化, 等があります。気が付いてみたら, 海水浴も潮干狩りもできなくなっているどころか, 海産物を供給してもらえないようになるなど誰も望まず, とんでもない未来を迎えてはなりません。

 


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次は、顕微鏡を使ってのプランクトン観察。顕微鏡の操作法を習った後, 各人に顕微鏡と若干の海水標本が入っている凹型シャーレが配られ, 観察開始。


 

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自分が識別できたのは ヤコウチュウ, ミジンコ, カイアシ程度でしたが、鞭毛で泳ぐのもいました。これは動きが素早いので視界から容易に立ち去り, 再発見に手間取ったあげく, 18種のサンプルのどれかはわからずじまいでした。先生は, たまに見た事のないプランクトンに出会うとの事です。

 

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昼食の後の午後は, まず装備を整える事から, 軍手と足元の準備をします。銘々, 水筒, バケツやバット, 小魚を採るための網を携え, 出発。海抜60m位の高さにある会場から, 250段の階段を一挙に下ると, そこは三ツ石海岸。真鶴岬の根元の潮だまりで私たちは潮干狩りならぬ磯場狩りをします。

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潮だまりに行く前にまずはブリーフイング。大きな紙に描かれた数枚の絵を観ながらいろいろな注意を頂きます。危険な生物では、ウニのトゲ, オコゼの背びれ, カツオノエボシ, ウツボ 等に注意が必要です。青い斑点がきれいな小型のヒョウモンダコは、咬まれると命をおとすことも。また熱中症対策も重要です。足元は非常に滑りやすく転びやすいので体幹筋力と注意が必要です。

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ブリーフイングの後はお待ちかね。早速潮だまりでジョボジョボ。磯に住む生物を観るには潮だまりの石をひっくり返すと良いとの事で, 早速そのようにすると, 確かに いるわいるわ の状態。バケツやらバットに獲物を入れておきます。与えられた30分もアッと言う間に過ぎます。

 

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先ほどブリーフイングした場所でバケツやバットの中身を空け, 生物名や特徴などの説明を頂きます。30分間とは思えないほどの収穫だ とのお褒めの言葉を頂きました。尚, この磯では本来300種以上の生物が棲んでいるとの事です。真鶴近辺には防波堤等の人工的建造物がなく, 自然本来の磯や砂浜だけなので, 生物多様性が大変高いのだとの事です。

 

本日出会った生物たち

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カニの類: イワガニ, イソガニ, ヒライソガニ, オウギガニ

エビの類: イソスジエビ

ヤドカリの類: イソヨコバサミ, イソガニダマシ

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ウニの類: ムラサキウニ, バフンウニ

ヒトデの類: イソマキヒトデ, クモヒトデ, アオスジクモヒトデ

ナマコの類: ニセクロナマコ(毒のため食用には不適切)


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イソギンチャクの類: ウメボシイソギンチャク

貝類: アマオビガイ, イボニシガイ, スオビガイ, レイシガイ, クマノコガイ, ヒザラガイ, ウスヒザラガイ,アマオブネガイ, トコブシ, アワビ, ウノアシガイ, イワガキ, マガキ, ケガキ, オトメガサガイ, タカラガイ

魚類: ハゼの仲間

植物: テングサ (4~5年前までは海女さんが海産物として採集していたとの事)

 (写真・文責 紺谷(7期修了))

2018年7月12日 (木)

H30 入門コース 第7回 「博物館のヒミツ」

実施日:平成30年7月3

会場: 神奈川県立 生命の星 地球博物館

講師: 同博物館名誉館長 斎藤靖ニ氏

参加者: 12名 サポートスタッフ3名

テーマ:博物館をより楽しむ為に

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名誉館長  斎藤靖ニ 氏

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<博物館の使命>

地球と生命・自然と人間がともに生きている事をテーマに設立。地球規模から神奈川県までの自然に関する資料の収集・保管と次世代への継承、調査・研究活動を行っています。

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日本における最初の博物館は正倉院(756年)ともいえる。しかし、明治政府の新しい国をつくる政策によって、江戸時代までの自然文化財(城などの建築物・書画・骨董等)の多くの資料が廃棄されてしまいました。現在では、国の政策により、観光資源としての博物館が期待されていて、本来の使命が損なわれてきています。

<自然史について>

・日本人は、水・空気・大地・山・森等は地球からの贈り物として共に生きています。動物・植物・鉱物等、食料・医療・道具等、技術・科学・文化の発展に寄与していることが様々な記録からわかります。

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<科学史について>

・社会貢献の目的が、マンハッタン計画時から戦争への協力になり、その後は商業価値を目指すものになっていることが記録からわかります。

<文化史について>

・自然物のスケッチや文献も残っています。葛飾北斎の浮世絵や江戸小紋等の着物の模様使われていることが残されています。

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<地球史について>

・世界中が陸続きだったこと、大陸は動いている(大陸移動説)、南極ができた理由、日本が多島列島であったこと、月が地球から産まれたこと、海溝の世界地図、マントル対流とプレート運動の世界地図、地震のメカニズム等いままでの記録から地球の未来の予測できようになりました。

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<質問>

Q:はやぶさは生命体の証拠を持ち帰るのか?

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A:人間も、地球起源初期は酸素を必要としない生命体からはじまった。細胞膜を作り生き延びている。地底には酸素に触れられない未知の生命体があるし、宇宙からも度々生命体は来ているかも知れない。今世界では遺伝子の組み換えグッズが商業化されてきており、一般人が簡単にネット上で手に入れる事ができる。新しい生命体が生み出されるかもしれない。


Q:地震のデータについて、約400年周期と説明されたが、阪神・東北地震は大規模地震ではないのか?

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A:よく調べると、阪神は大火災、東北は津波によりおおくの犠牲者がでています。地震そのものでの被害は場所によるが、比較的小さいものです。大規模なエネルギーを持つ地震が約400年周期という事で、被災規模は更に大きなものとなるでしょう。また、コンクリート建築物より木造建築物の地震被害が少なかったデータもある。

 昼食後は展示物の見学をしました。

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<まとめ>

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この歳になっても、博物館はいつ行っても不思議でおもしろい。新たなヒミツの発見が盛り沢山です。この生命の星地球博物館は入り口を入った途端に過去の地球の匂いがします。恐竜等剥製、本物の隕石、神奈川エリアの地層地図の模型、環境下の動植物、etc・・・・温暖化のメカニズム、大事なオゾン層についても分かりやすく説明しています。又売店の書籍も充実していて今回も孫に本を購入しました。

( 記録 武田 )

 

 

H30 入門コース 第6回 「自然体験活動時の安全管理」

実施日:平成30626日(火)

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター

講師:大東文化大学スポーツ・健康科学部 教授 中村 正雄 

テーマ:自然体験活動時の安全管理

参加者:8期生10名 サポートスタッフ3名

午前中は、中村先生より「自分と仲間の命を守る」というテーマで自然体験活動時の安全管理について、ユーモアを交えて分かり易い講義。

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その後は、「リスクマネジメントエクササイズ」として登山時のリーダーとしての役割・行動について事例に基づいてグループ単位で議論。こんな事例

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「あなたは登山リーダーとして1人の引率で10人の登山初心者をつれて山に登っています。登山中、Aさんが体調をくずし、疲労が目立ち、皆から遅れ出しました。あなたはAさんにつきそっていましたが、前方を行くグループとの差は開くばかり。今夜の宿泊予定の山小屋までは、まだも2時間かかりますが、もどれば1時間のところにも山小屋がある。

引率者としてあなたはどうする?」

Aさんを残して皆を呼びに行き、最も近い山小屋(約1時間)にもどって宿泊する。

Aさんを残して皆を呼びに行き、Aさんのことを話して、皆でAさんを励ましながら、Aさんのペースに合わせて目的の山小屋に行くよう指示する。

Aさんと離れることは危険なので、Aさんから離れず、他のメンバーは先に宿泊予定の山小屋に行かせておく。

皆さん熱心に議論していました。

正解のない中で、いろいろ考えさせられる問題でした。

 

午後は、「AEDの使用法」の実習。手順は

1.現場の安全の確認(まず、あなたの安全を確保)

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2.反応の確認 声をかけて意識がなければ

3.通報 119番通報とAEDの手配

4.呼吸の確認 正常な呼吸がなければ

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5.胸骨圧迫心臓マッサージ




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6.人工呼吸



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7.AEDが到着したら AEDの指示に従いAEDを使用

 



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皆さん、あまり経験のない心肺蘇生に真剣に取り組んでいました。

 実習に熱心に取り組んだ結果、時間が押して最後は「リスクマネジメントエクササイズ のもう一問を簡単に議論して終了しました。

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文責:西尾

2018年6月17日 (日)

H30 入門コース 第5回 「五感で学ぶ手法の体験」

実施日: 平成30612 ()

 : 川崎市青少年の家 (川崎市宮前区宮崎105-1)

 : 藁谷久雄 (わらがい ひさお) 先生 (NPO法人 国際自然大学校 副理事長)

テーマ : 「五感で学ぶ手法を体験 ~ シェアリング・ネイチャー」

 親しみやすいパッケージ・プログラムとして、ネイチャー・ゲームを体験する

自然体験活動の意義についての理解を高める

参加者: 受講12(8: 12), スタッフ3名 

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今回は、解説を聞いて自然を理解するのではなく、五感を使って自然を感じてみました。「シェアリング・ネイチャー(ネイチャーゲーム)は大人から子供まで楽しみながら自然を実感できるプログラムですから, 本日は大いに楽しみましよう」 という、藁谷先生のアドバイスから始まりました。

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色いくつ 中庭で, 自分の周囲に, 自然の色として, どんな色があるか数え, 皆さんで発表しあう。草花のみならず, 木々の葉 幹 花 果実, 苔の色, 土の色, 空の色, 雲 などなど, 10色以上も発見できた。もっとあったのかな?

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音いくつ  全員が目をつぶり, どんな音が聞こえるかを数える。自然な音・人工的な音も聞えてくる。じっと聴いていると, 自動車音に負けず, いろいろな鳥の鳴き声や 風の音 がはっきりと聞こえる。皆で発表しあっている時に, ヤマバトの長閑な啼声が聞え, また, ウグイスが強く大きく主張するような鳴き声を発していました。

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カモフラージュ 森に隠された人工物を探す。たくさん置かれた人工物を, いくつ見つけられるかチャレンジ。"人工"はそこに置かれているだけで、何かで蔽ったりして隠されているわけではありません。2回づつ挑戦。1回目は全く見つけられなくても2回目にはいくつか見つける事ができる。しかし, 全て見つけ出した人は, 今まで誰もいないとの事でした。野生動物や昆虫は保護色や擬態を駆使して発見されないようにしているのです。探す側に先入観などあったりすると全く見分けられません。

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森の色あわせ 3人一組になって, 18種類の色マップのそれぞれに合致する自然物を探す。重要な事は, 3人全員の合意で合致していると判断しなければならない事。各人個人の判断を皆で分かち合う事が重要なのです。同じ色は、ありそうでピッタリは難しかった。

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目隠し イモムシ 全員が目隠しをして前の人とつながり, イモムシのように進む。時々下側にある物体に片手で触れて何なのかを推測したり, 歩く時の足裏感覚で歩いている所を推測したり、目を隠すと他の感覚が働き出します。手のひらで太陽の位置を感じたりもできます。

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ネイチャー・トレイル 目隠しをして, 木々に張られたロープを片手で伝ってゴールまで歩きます。もう片方の手で前方安全確認を行います。ロープには段差があったり, 張られている角度が急変したり, テンションが大きく変わったりして, 大きな不安や恐怖を覚えながら進みます。触覚で自然を感じました。

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探検ルーペ 直径約1センチの丸穴が開いている厚紙を使うゲームです。この丸穴から覗く事で視界を制限するため, 狭い領域に注意を集中する事ができます。視界制限という新しい体験, 新しい発見がありました。

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フォールド・ポエム (Fold Poem) 3人一組になって, 素敵な場所を見つけます。その場で感じた事をリレー形式で合作詩を作ります。感じた事のアウトプットに挑戦です。完成後はタイトルをつけて皆さんに御披露。恋愛物仕立て, わが青春追憶編 や 現状嘆息編など 意図もしなかったシナリオとなっていたり 意表を突いた情景が詠まれていたり 予想以上の出来栄えの見事さに, , ビックリです。

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サイレント・ウオーク (Silent Walk) 二人ペアを組んで約10メートルを, いいもの探しながら歩きます。発見したら相手に知らせます。でも、しゃべってはいけません。上手く伝えられるでしょうか?実施後の感想では相手に結構伝わったと思うと考えておられる方が多かったです。ほんとうかなぁ?


本日のまとめ

 

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 ネイチャー・ゲームでは, 自然と自分が一体であることを気付くことに主眼を置いています。博物学的な立場とは趣が異なっています。楽しみながら自然を実感できるので, 大人から子供まで参加できるのです。

 また, ネイチャー・ゲームでは, お互いに, ともに分かち合うという"分かち合い"が大変重要となっています。シェアリング・ネイチャーと称される由縁です。そして, "まとめ"自体が"分かち合い"の実例の一つです。

 ネイチャー・ゲームには, 熱意・感覚・体験・感動をもたらす各種の要素ゲームがあります。そして, ゲームの流れが起承転結となるように, "フロー・ラーニング"を効果的に使う事が重要です。本日はシニアなので,  感覚・体験・感動をもたらすゲーム を組み合わせたとの事。我々シニアは子供たちを育てる立場にあります。起承転結のシナリオが異なるのは当然の事ですね。

 現在の子供達からは随分と多くの体験が失われています。今我々大人がすべきことは, 奪われた体験の機会を, 意識的に, 少しずつでも増やし, 取り戻すことでしょう。

 (写真・文責 紺谷(7期終了))

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2018年6月 2日 (土)

h30 入門コース 第4回 「地球の調べ方入門」城ケ島で地層観察

実施日: 平成30522()

会場: 城ケ島(神奈川県三浦市三崎町城ケ島)

講師: 内野哲様(日本地学学会会員/元神奈川地学会会長)

テーマ: 地層観察入門(地球の調べ方入門)

参加者: 受講12(8: 11, 7: 1), スタッフ4

地学やら地層というと非日常の典型に思われています。でもニユースでは、 長野で頻発している地震・チバニアン・キラウエア溶岩が紙面を賑わせています。 また、2011年の東北地方太平洋沖地震や1995年の阪神・淡路大震災は生涯忘れることはできません。今回は、城ケ島で地層を直接的に観て,解説して頂く事により、地学を少しは身近に感じるようになり、少しでも多く地球の事を知りたいと希望しています。

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午前中は、城ケ島停留所から少し歩き、浸食がくっきりとした広場で, 前知識としての基本事項の御説明を頂きました。かなりの量があり、叩き込まれた感じです。岩石には、火成岩と堆積岩があります。火成岩はマグマが固まったもので、色は白か黒。地球の中の石は黒く、溶けるとマグマになります。「できたてマグマ」は、高温で粘りが低くサラサラしていて黒い。しばらくすると、分離して「上澄みマグマ」が誕生します。「上澄みマグマ」は低温で粘りが高くネバネバしていて白いという特徴があります。「できたてマグマ」は、溶岩がじわーっと流れ出し続ける火山になり、「上澄みマグマ」は爆発的に噴火する火山になります。

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また, 地表を構成する堆積岩は、砂・泥・岩の表面の粒など、の大きさと色、あるいは, それらの並び順から堆積の様子を知る事が出来ます。ところで、堆積した時は水平方向だった地層ですが、地殻変動で、引っ張られたり、圧縮されたりして傾いたり、ずれたりします。

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地層から地面の動きを読み解こうというわけです。

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楫の三郎山神社(かじのさぶろうやまじんじゃ)付近の露頭では, 傾斜した地層が複数層, “ごそっとずれているのがくっきりと見える個所があります。 地表隆起や“ずれ”があった事がわかります。

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“スランプ”という構造では複数回の湾曲が実にくっきりと見えますがこれは実は海底で堆積中時に起きた時滑りの痕跡だとの事で, “うむむと唸ってしまいます。

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生物の痕跡により、地層の年代を確認できます。ボーリングシェルや生痕化石を観る事が出来ます。どんな生物が棲んでいたのか想像をたくましくします。

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地層の上下を判断するサインも所々に見られます。

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地層がスタジアムのように扇状に変形したダイナミックな景観も!

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露頭に縦斜め方向の亀裂の顕われた断層があり, 西側と東側とでは地層がくっきりと異なるのが解ります。

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更に東に歩き, 馬の背洞門へ。かつて, この不思議な形の洞門を, 満潮時には小舟がくぐる事ができたとの事ですが, 今はくぐれません。関東大震災時に1.5mも隆起したからだとの事です。

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ここから今までの西側を振り返ると, 標高の高い個所は平らになっています。これは海食台で3万年前に隆起したとの事です。

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馬の背洞門の脇の舗装された階段を昇り, 竹が植えてある箱根ローム層の道は, 今までの悪路が嘘のようです。舗装された道路を歩くのに自分など慣れ過ぎてしまっているのが解ります。途中の海鵜展望台で, 島の東部の露頭を観ます。上部のローム層には樹木が生い茂っています。下部の層は不整合で上部と接しています。

 

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内野先生の御講義なさった事で記憶に深いのは, 下記の2点です。

(1) “1,000年なんぞ瞬間だとの事です。地層の一つの縞模様ができるのにはそれこそ何十万年も何百万年も要します。ため, “自分の生きている時期には地層に変化なぞあるわけがないとつい思いがちです。あにはからんや。地震や火山噴火で地形が変わった だの 地すべりで地面がひび割れた だの 海岸線が随分と変化してしまった など 短い期間にも多くの変化があります。

(2) 地表から地球の中心に向かって, 地球半径のわずか0.15%しか調査できない事も重要です。非常に少ない観察結果からであっても全体を知る努力は現在も精力的に進められている事は御存知の通りですね。地球は半径6,400km弱もあります。それに引き替え, 実際に観測可能なのは, 深海調査艇による調査を含めてさえ10kmなのです。

 (文責: 紺谷(7期終了))

 

2018年5月 9日 (水)

H30 入門コース3回目 「植物入門 春の草花観察」

実施日:平成3058日(火)

会場:県立四季の森公園

講師:NPO法人全国森林インストラクター神奈川会 菅原 啓之

テーマ:植物入門講座(1) 春の草花の観察

参加者:8期生12名 聴講生4名 サポートスタッフ3名

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 午前中は、室内で、「春の草花」(なぜ植物は花を咲かせるのか)の座学を行った。

配布資料と、パワーポイントの投影を合わせ、解説いただいた。

内容ポイントは以下である。

 

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何のために花を咲かせるのか=遺伝子を後世に残す

花と人との関わり=人だけが花を愛でる

自然の中には無駄がない(木や森の役割・森林とは)=生態系は植物(生産者)・動物(消費者)・微生物(分解者)が相互関連して成り立っている

春の草花=暑い夏を種子で乗り切るため春に花を咲かせる植物は多い

花はどうやってできたのか=葉が進化した

花の進化=有性生殖

植物は季節の訪れを前もって知っているか=日の長さを感じる

花の構造 受粉・受精=花の造り

   

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植物は、なぜ季節や時刻を決めて花を咲かせるのか

蕾を造る=葉で感じる、蕾が開く仕組み

ちょうちょの歌は、なぜ菜の花でなく菜の葉なのか=卵を産む

花の色割合は=白33%・黄30%・青23%・赤10%

花の形=媒介者によって変わる(風・チョウ・ハチ・アリ・・)

植物の神秘生活=意思はあるのか

バラについて=原種と栽培種

最後に=植物から生きる知恵を学んでほしい

 

午後は、公園内の野外観察に出かけた。

あいにくの曇り空であったが、終了時に雨がぱらつく程度で、充実した観察が行えた。

   

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公園の北門では、カツラ・ケヤキ・アキニレ・ツツジなどを観察。

雌雄異株(雄の木と雌の木)、花の咲き方、花粉の媒介者などを学ぶ。

合わせて、各植物の名称の由来、人間生活との関わり、海外での扱い、歴史文化とのかかわりなど、幅広いお話をいただいた。

以下は、観察のポイントである。

池から木道を通り、ドクダミ・キショウブ・ヤマグワの実・セリバヒエンソウ・ナノハナ。

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ヨシ原の脇道では、ガマズミ・ホウノキの花・ハハコグサ・シロツメクサ・スイレン。

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道の斜面では、ナルコユリ・エゴノキの花・ノアザミ。

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ヨシ原を戻りながら、ヒメグルミ・シナサワグルミ・マユミ・ヤマボウシ・キブシ。

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水車小屋を回って、ショウブ田、サンシュユ、ハナイカダ、フタリシズカ、ヤマザクラ、ゼンマイ。

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池を横断する鯉のぼりを眺めながら、2時間の野外観察を終了した。

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多くの、樹木の花、春の草花を観察し、午前中の座学内容も、現物を観察しながら復習できた。久野

 

 

2018年5月 3日 (木)

h30 入門コース 第2回 「野外活動入門 サバイバルに活かせるアウトドア技術」

実施日:平成30424日(火)

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター

講師:黒川青少年野外活動センター 所長 野口  

テーマ:野外活動入門 サバイバルに活かせるアウトドア技術

参加者:8期生13名 サポートスタッフ3名

 

午前中は、ドラム缶ピザ体験。

粉から捏ねて、伸ばしてピザ生地の出来上がり。

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上に乗せる材料も切りそろえて、トッピング。

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ドラム缶のほうは、メタルマッチで着火、薪をくべてピザ焼。

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おいしそうに焼けました。みんな満足そうにほおばっています。

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食後は、野口所長自慢の生豆から焙煎したてのコーヒーをいただきました。

 

午後は、ロープワーク。

基本の「本結び」「巻き結び」「自在結び」を習いました。

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若干苦労しながら、いっぺんではなかなか覚えきれない様子。

その後は、タープ立て。

屋内で簡単な練習のあと、野外での実践。

今年は本格的に、翌日の雨に備えて大きなブルーシートの3枚連続掛け。

まずは、大きな桜の木にロープをかけて、竹を支柱にしてロープを張り、ブルーシートをかける。

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支柱やロープとの固定は、「巻き結び」。

ブルーシートが立ち上がったら、4隅をペグで固定「自在結び」。

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大きなタープの出来上がり。

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参加者は、本格的なタープ立てにやり切った感も見られました。(西尾)

2018年4月30日 (月)

H30 入門コース 第1回 「開講式・自然観察入門」

実施日:平成30年4月17日(火)

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター
講師:NPO法人 やまぼうし自然学校 丹野 雅之 氏
テーマ:開講式・ガイダンス・自然観察入門
参加者:8期生13名 サポートスタッフ4名

4月17日に平成30年度入門コース第1回が開催されました。

開講式

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NPO法人神奈川シニア自然大学校 佐藤理事長から、1年間の講座を通して自然から色々なことを学びつつ、仲間作りを通して充実したシニアライフを といった挨拶から始まりました。

川崎市黒川青少年野外活動センターの野口所長からも祝辞をいただきました。

参加者は13名、女性が3名と少なめな8期のスタートです。

開講式のあとガイダンス

P1010898P1010899装備の説明では多くの方が登山等の経験者でしたが、一部の方は一からすべてそろえなければという方も。

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自己紹介タイムでは、少しは周りの方との触れ合いも。

午後は、丹野先生から「自然に親しむ-自然観察入門」の講義。

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クイズを交えて、神奈川の自然、観察の道具等のお話。

その後は、実際のフィールドへ出ての自然観察。

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セレサモスから水力発電所を経て汁守神社へのコース。

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道筋の植物を丹野先生が解説。

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質問も次々と受講生も熱心に興味深そうに観察していた。

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こんな身近にこれほどの自然があるとはとの感想も。

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受講生はきっとこれからの1年を期待して第1回目が無事終了。(西尾)

2018年3月16日 (金)

H29入門コース、第22回 インタープリテーション/修了式

実施日 : 平成30年3月13日(火)

会 場  : 川崎市黒川青少年野外活動センター
講 師  : NPO法人やまぼうし自然学校 理事 丹野 雅之 先生

 テーマ  : インタープリテーション/修了式

参加者  7期生15 佐藤理事長 サポートスタッフ5

参加者は7期生15名、聴講生(5期生)2名、サポートスタッフ4

budインタープリテーション入門 

 丹野先生より、インタープリテーションとは何か、進め方、手法について教えていただきました。

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インタープリテーションとは、おしえるということではない。

 ・人と自然の仲介をする。

 ・参加者の発見を促す。

 ・そのために五感をつかう。

bud 構想
5グループに分かれ、各グループで何をどうやってインタープリテーションするか相談しました。
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bud インプリ体験 

 春らしいいいお天気の中、インプリを体験しました。

 

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              梅の花が満開です!

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              みんな生き生き!


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             集中してます。

 

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   どんぐりさんたち     すみれも咲いてました

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   シラカシの発芽      なんと、ミツバチの巣箱が・・

 

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   ビワ              ハンノキの尾花

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   キブシ             ネコヤナギ  

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bud 発表、構想

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各グループの この力作を見てください!

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bud 修了式、ふるさと斉唱

1年間 あっというまでした。

専科にすすむ方も、それぞれの道をゆくかたも、未来に向かって出発!

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2018年2月28日 (水)

H29入門コース、第21回 植物入門(4) 木の仕組み、森の役割

実施日 : 平成30年2月27日(火)
会 場  : 生田緑地
講 師  : 全国森林インストラクター神奈川会 菅原 啓之氏、久野 正樹氏
テーマ  : 植物入門(4) 木の仕組み、森の役割
当日は小田急線向ヶ丘遊園駅南口に9時までに集合し、徒歩15分程度の「生田緑地」へと向かう。
参加者は7期生15名、聴講生(5期生)2名、サポートスタッフ4名
午前中は菅原先生による座学の時間

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菅原先生の話は森の大切さから始まる。日本に有る木は約400億本、木材として年間1人7本必要、と言うことは日本では木材として使いきれない。。しかし木材自給率は20%しかない。ご当地、神奈川はやる気のない森林管理で有名、、等のイントロから始まり『森の大切さ』が講義された。

森は木が有るからだけで重要なのではなく、『見えない』菌類、微生物との共生場所としての重要性がある。また『立、木、見』は、『親』という漢字になる、『根性』にも悟りを得るために『根っ子』が必要等のように、古来より『木』は人間生活、精神生活に関わってきていたなど、人類と森林の密接な関係についての話が続く。。
更に本日は多くの木のなかでも『椿』を取り上げて、木の複雑さの解説が続く。
続いて、森林の経済効果は70兆円とも言われ、単なる『木材』利用だけではない効果が有る、との説明に一同考えさせられる。
こんなに重要な森林であるのに、森林保全に従事している人材不足に(神奈川は特にやる気のなさで有名)対する問題提起が続く。
菅原先生の話は問題提起のみではなく、大きな木、太い木、古い木、ヒノキ、スギ、シラカシ、桃の節句など、面白い話題も提供し、後半は各種の木の紹介が続き、午前の講義は終了となる。

午後はフィールドでの解説となり、久野講師も加わり、2班にて生田緑地内を散策する。

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ヤツデと言いながら奇数枚(ハチ=8は多数を意味しているため、8枚のヤツデはない!)

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「生きている化石」メタセコイア、実は日本の研究者が発見したものの、戦争のドサクサにまぎれ、追うべの研究者が発見したことになっている

途中、ノシランの実

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オオイヌフグリ、ヒメオドリコソウ、ザゼンソウ、タンポポもすでに咲き始めていました。

生田緑地からさらに鎌倉時代に周辺を支配した稲毛氏の菩提寺である広福寺を訪れ、ボダイジュなどあまり見ることのない樹木観察を終えて解散となる。

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