a.自然派ビギナー講座/入門コース

2019年2月 7日 (木)

H31 入門コース 第17回「里山の文化(3)」

実施日:平成31年1月29日(火)
会場:川崎市黒川青少年野外活動センター
講師:川崎市黒川青少年野外活動センター 所長 野口 透 氏
参加者:8期生10名 聴講生1名 サポートスタッフ3名
テーマ:里山の文化(3) ~日本の食文化 発酵食のススメ~

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午前中は、米糀、麦麹づくりの実践。作業の前に、野口所長より麹・糀とは何かのお話。
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・麹・糀とは、食品発酵に有効なカビを中心にした微生物のこと。

・味噌・醤油・日本酒などの発酵食品を製造するのにつかわれる。

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・日本酒などでは、もともと自然にあったものを繰り返し使用しているが、味噌や醤油では、業者が供給する種麹をもっぱら使用している。
センターで3日前に作った米糀を試食。

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いよいよ作業開始。先ずは、昨日といでおいた米と麦を蒸し器に移し、

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お湯を沸騰させた釜で50分間蒸す。

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その間の待ち時間には、麹菌を舐めてみたり、米糀味噌1,2,3年物、麦麹味噌1,2年物の食べ比べ。一番人気は、米糀味噌1年物、やはり味がまろやか?

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そうこうするうちに50分経過。
・先ずは、麹菌は熱で死ぬため桶に移して人肌程度に冷ます。
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・冷ましたところで、麹菌をまぶし、
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・麹ぶたに移す。
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・米はかまぼこ状に、麦は平らに。
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・これを室にいれ、暖めて発酵させる。室はホットカーペットを敷いたこたつ状のもの。
・42℃になると麹菌が死ぬので、温度管理は大事。
・20時間後に一度手返し、さらに5時間ごとに二度手返しすれば、完成。
室に入れたところで、作業は終了。後は野口所長にお任せ。2月の味噌づくりに使用します。

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昼食では、黒川自家製の味噌を使った味噌汁を堪能。
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午後は、今度は醤油づくり。但し、全行程は時間が足りないので、強力粉を煎る作業を実践。
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・小麦から作るのが本来だが、簡単で、意外と味もまろやかということで、小麦粉から。
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・白い強力粉をキツネ色になるまで約20分煎るのは、結構大変。全員が交代しながらきれいなキツネ色になりました。
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さらに、センターで作っている塩麴、アンチョビ、柿酢、みりんのつくり方の説明や実際に醤油、柿酢、みりんを舐めてみたりしました。
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最後に、スライドを使って「日本の食文化」の講義。
・和食、発酵調味料や発酵食品の効能、発酵と腐敗の説明など日本が発酵に適した気候・風土であり、
 日本独特の食文化を育んできたかを分かり易く解説いただきました。
皆さん、身近なものについての説明に熱心に聞き入っておられ、無事終了しました。
文責:西尾

2019年1月20日 (日)

H31 入門コース 第16回 「気象学入門」

実施日:平成31年1月15日
会場:山手西洋館(山手234番館)
   横浜地方気象台
講師:横浜国立大学 教育学部 准教授 筆保弘徳氏
     横浜地方気象台 嶋貫氏・浅沼氏
参加者:8期生12名 聴講生2名 サポートスタッフ3名
テーマ:気象学入門気象の原理と神奈川の地域特性
今日は、寒い日なので、皆さんは防寒対策が万全なスタイルで参加されています。
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午前中は元町中華街駅最寄りの横浜山手234番館にて、
横浜国立大学 教育学部 准教授筆保弘徳氏をお招きして気象学入門の原理を勉強しました。
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まず、風を吹かせる力の原理は、地域の気圧差から始まること。
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その地球の大気(空気)は約100~500㎞の高度まであるようですが、境界はあいまいで幅があるようです。最近、宇宙旅行が現実のものとなり、どの高度まで行けば宇宙に行ったことになるかを決める必要が生じ、宇宙の境目を100㎞と決めたようです。

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少し横道に逸れますが、世界中で長さを統一する際、赤道~北極までを1万Kmと決めて、そこから世界共通の「長さ1m」が決められているとのこと。驚きです!
ですから、地球1周は4万Kmで半径は約6千Km。大気圏の厚さは地球の1.5%ととても薄いものです。

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気圧差は、温度差から生じ、陸と海の温度差は通常約10℃くらいになり、海からの風を海風、その反対を陸風といいます。
温度差がなくなれば、風は止み、凪現象がおこります。
とわかりやすく、少々物理学を入れて説明いただきました。
途中活発で、タイムリーな質問があり、先生はそれをわかりやすく解説いただき我々はさらに理解を深めることができました。

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先生の専門である台風の話になり、台風の発生メカニズムは、現代でもはっきり解明されていないとは驚きでした。徐々にそのしっぽをつかめるようになってきたとのこと。
普通は、気圧差が風を作るが、台風は風が吹いて気圧を下げるとのことでした。

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後半気象予報士の資格取得をお勧めになりそのメリットを時間をかけて説明されました。
その気象予報士の資格のメリットとは、
 人との話題に困らない。
 有名でイメージが良い。
 いつも空を見ていて天気予報のことで頭を使うし、頭を上に向いていると心が心理学的にも明るくなる。
の3点らしいです。
Photo_7最後に、最近の横浜地域での気候の特徴の報告がありました。
気温はヒートアイランド現象で1.5℃上昇して降水回数は減少していますが、降水量は変化なしです。
つまり大雨の回数が30%増加しています。

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午後から少々移動して横浜地方気象台の建物での勉強になりました。
淺沼氏と嶋貫氏より座学と館内の見学になりました。

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この場所では、住民に対し
天気の観測する→予測する→伝える。の仕事をされています。
先ず、天気予報ができるまでの流れを勉強しました。

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衛星地上気象観測(ひまわり8・9号)、ラジオゾンデの高層気象観測、積雪計、感雨計、気圧計、照明時間、風向風速計、雨量計、湿度計、目視観測(雲、視程)、気象レーダー観測でデータを集め予報を発信されています。

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昔はデータが多すぎて、「明日の予報の気象データ処理に明後日迄かかる」という位、笑い話になるような時間がかかったのですが、最近は機械が計算し、さらに昨年新型コンピューター導入で短時間作業に改善されました。今は、データー解析も264時間先まで可能になったそうです。すごい処理技術の進歩です。

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最近「政府インターネットテレビ」で、命に係わる警報を図式化表示で分かりやすく伝える情報を公開されています。具体的には、洪水、大雨、暴風、暴雪、高潮、波浪の気象警告です。これらを生活情報として上手に取り入れることで我々の命を守ることにつながります。
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg14989.html
最近はスマートフォンでダウンロードして「防災気象情報」を簡単に入手可能になっています。出来るだけこれらを上手に利用するようにしたいものです。
当「横浜地方気象台」は平日10:00~16:00に一般公開されれいます。(解説希望の場合はFAXで予約必要)
(7期 四宮正義)

2019年1月 9日 (水)

H30 入門コース 第15回「里山と文化2」

実施日:平成30年12月18日
会場:川崎市黒川青少年野外活動センター
講師:NPO法人やまぼうし自然学校 丹野雅之氏
参加者:8期生12名 聴講生3名 サポートスタッフ6名
テーマ:自然クラフト体験 しめ飾りを作る

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本日は今年最後の講座にふさわしいしめ飾り作りである。人気が高く昨年体験した方も参加されている。
 
午前中は丹野講師による しめ縄の元である稲穂の伝来と神話〈記紀〉から述べられた。

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稲穂の伝来は朝鮮半島から北九州に伝来され遺跡に残っている。神話は天孫降臨時に三種の神器」と稲穂を二ニギノミコトに携えたされている。

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(余談)
講師は三種の神器は当然、勾玉・鏡・剣 であって冷蔵庫ではないとポツンと言われた。いつのことだろう昭和35年代かたしか冷蔵庫、洗濯機、テレビだったと思う。その後 3C(車、クーラー、カラーTV)は新流行語になったので今考えれば時代の隔離がすごい
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次は藁の生活と文化である。資料を見ると使用したことのある物、見ただけの物もあるが、今では他の製品に置き換わっている。
例;草履→藁からプラスチックへ
  土壁→藁から断熱材へ

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今でも使われている秋山郷の“ねこつぐら”は人気が高く2年待ちだそうである。
なお、藁製品の体験は、全国の民家を23家移築川崎市「日本民家園」で可能である。
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午前中最後は、しめ縄作る基本である綯うを体験する。

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手順は複数の稲穂を股の下に固定し、稲穂を2分割にし、その1つを右利き用であれば、上から下へ滑らせ、もうひとつの稲穂も順次同様に行う。手は乾燥しているので滑りが悪くなかなか2本の稲穂が萎えない。霧吹きで手、稲穂も頻繁に湿らせていた。また、稲穂を木づちで叩いて稲穂を真っすぐ伸ばす人もいた。
なかなか上手くいかず2本に分割したにも関わらず1本になる方もいた。あちこちから悲鳴(?)や講師方の指導の声が聞こえてくる状況であった。昼からのしめ縄作りを疑問視する人もいた(無理はないと思う)
 

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(余談)
しめ縄のなう方向は、上記の手順とは逆であるとのこと。右利きは下から上、左利きは上から下に綯う。ここで綯うと縒るの違いが気になり帰宅後調べた結果は次のとおりである。 言葉の共通意味は何本かの糸状のものや紙を一つにねじり合わせること。
違いは「材料」。「よる」は糸、わら、針金等、「なう」は紙、わら。
 
愈々しめ飾り作成である昼食終了後は気力が充実したように思える。

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石川氏も指導に参戦し、補助に近藤さん、石井さんも加わり、講師の丹野氏含め4名となり充実した。
作り方は、紙垂(四手)を折る、しめ縄を編む(円形まで)、飾りつけをする。

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先ずは、紙垂つくりからである。2つの山折り半紙と型紙の山折りを
一致させ切断箇所にそって切断し
半紙を折れば完成である。
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いよいよしめ縄つくりである。1人で作成するものと思ってが、2人1組で 1人が稲穂の根本を固定するために手で持つ 他方は編む人で稲穂を3等分にし、分割した2束を各々右に編む。穂先まで編むと左側に編んでいく、残の1束も同様に行い3束のしめ縄ができる。午前中の悪戦苦闘はなんだったろうか?非常に簡単である。過去のノウハウの集大成か?
次は、しめ縄の円形づくりである。根本(東)を下に置く、穂先(西)を根本の左上にする。太陽が東から西へ移動するイメージである。

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水引の飾りものし袋のように紅白の八の字にしても面白いと提案があった、何人か試行した方が見受けられた。
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最後は飾りつけである。飾り物はトレーに入れバイキング形式で各人が好きな飾り物を選んでいく、今年は飾り付けはブーケスタイルに変更され事前に自分好みのデザインが出来上がりしめ縄に取り付けることができるようになった。昨年とは雲泥の差であった。飾り付けが終わると水引の長さの調整及び不要な穂先の切断を終えると完成である。
 

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しめ飾りを手に持ち記念撮影である。
作成前と比べると笑顔がに満ち溢れていた。
しめ飾りは、一夜飾りはだめであるため30日に飾るのがよいとのこと。
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これで今年の講座は終了である。今までの講座運営、講師の方々の努力に頭の下がる思いである。
来年も宜しくお願いいたします。(岡村)

2018年12月 3日 (月)

H30 入門コース 第14回「紅葉の仕組みと植物の生存戦略」

実施日:平成30年11月27日
会場:大和市 泉の森公園
講師:全国森林インストラクター協会神奈川会 久野正樹氏
参加者:8期生11名 聴講生1名 サポートスタッフ2名

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午前中は泉の森公園内「シラカシの家」多目的ホールで、植物の生存戦略と紅葉の仕組みについて久野先生からパワーポイントを使っての解説を受けました。
●植物の生存戦略

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まず、紹介されたのがユーカリ。ユーカリの樹皮は非常に燃えやすく、火が付くと幹からはがれ木を守り、葉が焼け落ちることで、成長を抑制する物質がなくなり、つぼみは発芽します。更に種子は火にあぶられ殻が割れ一斉に発芽します。ユーカリは山火事を誘発し地域を独占する戦略を持っています。植物には驚くような生存戦略を持つものがいるものです。
●植物に必要な要素は、太陽の光 空気 水 の3要素

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太陽の光:植物は太陽の光を使って光合成を行う生産者です。デンプンや糖分(有機物)を作ることができるのは植物だけです。植物は葉の葉緑体で光合成を行うので、葉には太陽の光が沢山当たらなければ光合成はできません。植物が作った有機物のお陰で動物が生きていけます。

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空気:光合成には、空気中のCO2が欠かせません。CO2は葉の気孔から取り込みます。太陽の光がない夜は、植物も呼吸しています。この時は酸素を気孔から取り込んでいます。

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水:水を運ぶのは導管、光合成で作られた糖分を運ぶのは師管です。水や糖分だけでなく、成長を促進したり抑制するホルモンも運ばれます。地面の水を木の上まで上げる仕組みは、根の根圧 細胞の吸水力(浸透圧) 水の凝集力 気孔の蒸散が繋がって上げています。
●環境適応戦略

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ヤツデ;枝を伸ばし大きな葉を茂らせ、太陽光を受けると共に影を落とし他の植物の邪魔をします。
アセビ;全草に毒があり、昆虫や動物の食害から自身を守ります。
サクラ;葉に蜜腺を持ちアリを呼び寄せ、昆虫の食害から自身を守ります。
セイヨウタンポポ;単為生殖 受粉の必要がないので昆虫のいない都会でも種子を作り分布を拡大できます。
●植物の冬越し作戦

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植物は、寒く乾燥する冬を越すために様々な工夫を凝らしています。
葉を落として、幹と枝のみで冬眠するように冬をやり過ごす落葉樹。葉を落とすときになぜ葉が紅葉するのでしょう?

Sksns1811ppt落葉樹は離層を作り葉を落とします。秋の短い日照時間と気温の低下を木が感じ、成長を抑え休眠を誘う植物ホルモンの生産を葉で始めます。落葉樹は葉を落とし、生命活動を最低限まで落として休眠に入ります。

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秋になって気温が下がると糖分や水分の供給をストップします。そうすると、葉緑素が壊れてしまい、今まで見えなかったカロチノイドという黄色い色素が浮き出て見え、これがイチョウなどの黄葉です。

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また、葉に残った糖分によってアントシアニンという赤い色素ができると、赤い色が目立ってきてカエデなどの紅葉になります。
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カエデの語源は、葉の形がカエルの手にいていることに由来しています。日本には29種ものカエデがあります。
モミジの語源は、葉が赤・黄に色付く事を表す「紅葉つ・黄葉つ(もみつ)」に由来します。
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◆午後はフィールド観察です。

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紅葉は正に見頃、水源地の向こうまで足を延ばし紅葉を楽しみました。

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実りの秋、種子も沢山なっていました。風で飛ばす物、鳥に運んでもらう物、植物の生き残り戦略が垣間見えます。

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大きなクヌギが、夏の台風の影響で倒れていました。片づけはしっかり終わっていました。上を見上げると、葉の間から青空が開いています。地面に日が当たるようになり、新しい芽がでることでることでしょう。

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池には、カモがやって来ていました。

写真には取れませんでしたが、カワセミの姿も見えました。

天気も良く、紅葉の1日を学びと観察で楽しみました。(檀野)

2018年11月14日 (水)

H30 入門コース 第13回 「森林保全入門」

実施日:平成30年11月23日
会場:川崎市黒川青少年野外活動センター
講師:川崎市黒川青少年野外活動センター 所長 野口透 氏
テーマ:森林保全入門~森に手をいれるということ~
参加者:8期生 10名  サポートスタッフ2名
今回のテーマは「森林保全入門~森に手をいれるということ~」里山整備の大切さを学びました。

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里山は、食料や燃料(薪・炭)を得たり、落葉を腐葉土として肥料にしたりと、人々の生活を支える場として活用してきました。人が手を入れて、維持してきました。しかし人々の生活様式が変わり里山を使わなくなりました。里山は手入れをしないと、暗い森になってしまい、機能は失われ荒れてしまいます。そこで、実際にどんぐり山の手入れを行いました。

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常緑樹で森を暗くしてしまう「シラカシ」を1本倒します。受け口と追い口を入れ、みんなで引っ張って倒しました。

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倒した後は、枝を落とし、幹はカットして広い場所へバケツリレー。

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広い場所で、薪割りにも挑戦。これで1本のシラカシが薪になり燃料として使えるようになりました。木を倒してからの処理の大変さを身をもって体験しました。昔は木を倒すと薪になりましたが、現在ではゴミになり処理にお金がかかります。里山はほったらかしになるわけです。

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午後からは、物作り。
竹製の靴ベラを作ります。
材料の竹も里山から調達です。
竹林も管理が大切です。
傘をさして歩けるくらいに間引くのが理想です。
そうすればタケノコも美味しくいただけます。
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さあ、靴ベラの製作です。
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竹を切り、割って、サイズを写し、削って、削って、磨いて、

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完成です。
物作りは楽しい作業です。買う方が効率的ですが、豊かな時間を楽しめました。
効率を良さを追い続けた結果の現代生活。
手間はかかるけれど、丁寧で豊かな生活。
自然との付き合い方を、考え直す1日でした。 (檀野)

2018年10月26日 (金)

H30 入門コース 第12回「自然の恵みでアウトドアクッキング」

実施日:平成30年10月23日

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター
講師:川崎市黒川青少年野外活動センター 所長 野口透 氏
テーマ:目からウロコのバーベキューテクニックを学ぶ
参加者:8期生 10名 聴講生 1名 サポートスタッフ2名
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野外活動入門として、バーベキューテクニックを学びました。炭の扱いと、肉や野菜の焼き方を中心に。日常では炭は使いませんが災害時には役に立つ技術ですね。

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着火:炭に火をつけるには、チムニースターターが有効です。煙突効果を使った、下に新聞紙を入れて火をつけると30分で火が起こります。

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炭の配置:均等に並べるものではありません。斜めに積んで半分くらいは炭を置きません。高く積んだところは強火、境目は中火、炭の無いところは弱火。焼くものによって火加減を調整できます。手のひらを、網の上15cmに置き耐えられる時間で温度を確認します。

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お肉:ペッパーステーキ・チャイニーズグリルチキン・ハワイアンポークリブの3種。手のひらより厚いお肉は、始め強火で表面を焼き、その後は弱火でじっくり焼くことで、ジューシーな出来上がりに!

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野菜:ミニトマト・ナス・シイタケ・ピーマン・長ネギ。どれも切らずに丸のままでグリルします。ミニトマトとピーマンにはオリーブオイルを塗ること。切らずに焼いた野菜は水分が逃げないのでジューシーでとても美味しい!

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シニアの皆さんも、デモンストレションをまねて、チャレンジ。
次々に焼いて、どんどん食べる。なぜかせっかちになってしまいます。
これも美味しいからなのでしょう。
まさに「目からウロコのテクニック!」

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デザートにバナナとパイナップルも。フルーツのグリルも一味違う甘さを堪能できました。
午後からは、青竹バームクーヘン。

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青竹に生地を塗って焼いて、生地を塗っては焼いてを繰り返し、ゆっくり育てていきます。

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なんと市販に負けないバームクーヘンが焼き上がりました。その場で焙煎した炒りたてコーヒーと共にいただきました。なんとも豊かな時間です。
今回、BBQとバームクーヘンを作りながら、コミュニケーションが広がり、手間を掛けながらの豊かな時間を楽しみました。(檀野)

2018年9月24日 (月)

H30入門コース 第9回「里山と文化」

実施日:平成30911日(火)

会場:にいはる里山交流センター・新治市民の森

講師:NPO法人 新治里山「わ」を広げる会 事務局長 吉武 美保子 先生

テーマ:里山と私たちのくらし

参加者:受講者13名(812名・聴講1名)スタッフ3

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昨日来の雨がすっかり上がり、ホットした日の始まりであった。曇り日であったが秋風のもと新治里山センターまでの約1.5㎞を気持ちよく歩くことができた。

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午前は旧奥津邸の大広間にて、吉武美保子さんによる“里山の基本・里山と人との関わり合い等”について”の講義があった。

 

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主な内容は

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・この市民の森の特徴は生物の多様性に富んでおり、県でも箱根・丹沢に次ぎ第三番目である。なお、我々が学んでいる“黒川”は、第四番目である。

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・我々はかつて身近にみられたメダカ等が何時の間にか絶滅危惧種となってしまった。そこで、科学的な調査がなされ、生物の多様性を有した里山が着目されるようになった、なお“里山“は、古くて新しい言葉であり、最近注目されることになった。英語でも“SATOYAMA”で広く知れ渡るようにもなった。

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余談として、“公園“は県・市の所有地であるが、”市民の森“は複数の地権者から十数年間借用したエリアである。

 

午後は、市民の森を散策しながら“里山とその保全”について講義とは異なる視点から学んだ。

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・ここの里山(谷戸)は利用価値の低下にともなう手入れの疎か・放置だけでなく、ニュータウン造成に伴う土砂の捨場となり環境が悪化した。市民の森化時、その土砂の撤去、散策路の整備し環境の復元に努めてきた。

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・土手の草の除去は一時期除草剤を使用した際に根まで枯れたのであろう土手が一部崩れてしまったため過去のノウハウを継承し必ず草刈りを行っている。

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・安全対策としてボランティアの方々が常時散策に邪魔・危険となる灌木等の調査・発見及び伐採指示を行い、里山を維持している。

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・散策路と雑木林の境界(森のヘリ)には、マント群落と呼ばれる“蔓と低木”から構成されるエリアがあり、多くの生物に富んでいることを知った。

 

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散策の途中 みはらし広場にて、蚊の大群に会い休息もそこそこに次の目的に向かうというハプニングがあった。

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「里山がそばにある暮らしは、自然が豊かで、地域とのかかわりを持てる豊かな暮らしといえる。人と人、人と自然をつなぐことは、面倒が多いが楽しいことです。素晴らしい里山を次世代の財産に残したい。」という吉武さんの思いを実感した1日でした。   (岡村)

2018年7月24日 (火)

H30 入門コース第8回 「海の生き物観察」

期日: 平成30717日(火)

会場: 真鶴半島 (遠藤貝類博物館・三ツ石海岸)

講師: NPO法人ディスカバーブルー代表, 横浜国大講師 水井涼太先生

テーマ:「海の生き物観察」 真鶴海岸で相模湾の豊かさに触れる

 

参加者: 受講:12 (8:11, 聴講:1), スタッフ:3

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本日の会場は遠藤貝類博物館と三ツ石海岸。海岸は溶岩によってつくられ, その後の浸食により現在の姿になりました。磯の潮だまりでいろいろな生物を観察します。

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午前中、まずは水井先生からの講義。窓を開け放った教室には自然の風が心地よく吹き込み, 温度は3233℃でもクーラーなしで暑さを感じさせないという, まったく贅沢な授業です。

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本邦の海域は世界で最も生物多様性に富んでいる海域の一つだとの事で, 33千種が確認されています。ところが未確認も含めて推定約15万種が生息しているとされていますから, その内のわずか2割が確認されているにすぎません。そうした中でも相模湾にはとりわけ多くの生物が生息しており, 現在でも新種だと思わしき生物に頻繁に遭遇なさるとの事です。

 

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講義の中で とりわけ印象に残っているのは, 解説冒頭の“海に関する「無知」を知ること”です。学校教育では海を扱った授業はありません。ほとんど毎日、魚介類や海藻を食するという海の恩恵を得ているのに, これはまた, なんという事なのか, 愕然とします。その事に気が付いたので, これからは, 少しは海の事を知ることに注意を払います。


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更に記憶に残るのは, 川の流れが海に注ぐという至極当たり前の事実です。自然災害や私たちが捨てたゴミなど, 適切には処理されなかったゴミは, 川に流れ, いずれ海に流れ込みます。昨今, 海洋プラステイック問題が一般紙や新聞, ニュースでも取り上げられています。プラスチックは、海洋生物の体内に取り込まれ、食物連鎖の頂点にいる我々人類が海洋生物を食する事で, 人類にとっても大問題となるわけです。他にも, 海の酸性化, 海水温の上昇, 乱獲による水産資源減少問題, 埋め立て

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や沿岸浸食による生物多様性変化, 等があります。気が付いてみたら, 海水浴も潮干狩りもできなくなっているどころか, 海産物を供給してもらえないようになるなど誰も望まず, とんでもない未来を迎えてはなりません。

 


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次は、顕微鏡を使ってのプランクトン観察。顕微鏡の操作法を習った後, 各人に顕微鏡と若干の海水標本が入っている凹型シャーレが配られ, 観察開始。


 

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自分が識別できたのは ヤコウチュウ, ミジンコ, カイアシ程度でしたが、鞭毛で泳ぐのもいました。これは動きが素早いので視界から容易に立ち去り, 再発見に手間取ったあげく, 18種のサンプルのどれかはわからずじまいでした。先生は, たまに見た事のないプランクトンに出会うとの事です。

 

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昼食の後の午後は, まず装備を整える事から, 軍手と足元の準備をします。銘々, 水筒, バケツやバット, 小魚を採るための網を携え, 出発。海抜60m位の高さにある会場から, 250段の階段を一挙に下ると, そこは三ツ石海岸。真鶴岬の根元の潮だまりで私たちは潮干狩りならぬ磯場狩りをします。

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潮だまりに行く前にまずはブリーフイング。大きな紙に描かれた数枚の絵を観ながらいろいろな注意を頂きます。危険な生物では、ウニのトゲ, オコゼの背びれ, カツオノエボシ, ウツボ 等に注意が必要です。青い斑点がきれいな小型のヒョウモンダコは、咬まれると命をおとすことも。また熱中症対策も重要です。足元は非常に滑りやすく転びやすいので体幹筋力と注意が必要です。

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ブリーフイングの後はお待ちかね。早速潮だまりでジョボジョボ。磯に住む生物を観るには潮だまりの石をひっくり返すと良いとの事で, 早速そのようにすると, 確かに いるわいるわ の状態。バケツやらバットに獲物を入れておきます。与えられた30分もアッと言う間に過ぎます。

 

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先ほどブリーフイングした場所でバケツやバットの中身を空け, 生物名や特徴などの説明を頂きます。30分間とは思えないほどの収穫だ とのお褒めの言葉を頂きました。尚, この磯では本来300種以上の生物が棲んでいるとの事です。真鶴近辺には防波堤等の人工的建造物がなく, 自然本来の磯や砂浜だけなので, 生物多様性が大変高いのだとの事です。

 

本日出会った生物たち

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カニの類: イワガニ, イソガニ, ヒライソガニ, オウギガニ

エビの類: イソスジエビ

ヤドカリの類: イソヨコバサミ, イソガニダマシ

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ウニの類: ムラサキウニ, バフンウニ

ヒトデの類: イソマキヒトデ, クモヒトデ, アオスジクモヒトデ

ナマコの類: ニセクロナマコ(毒のため食用には不適切)


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イソギンチャクの類: ウメボシイソギンチャク

貝類: アマオビガイ, イボニシガイ, スオビガイ, レイシガイ, クマノコガイ, ヒザラガイ, ウスヒザラガイ,アマオブネガイ, トコブシ, アワビ, ウノアシガイ, イワガキ, マガキ, ケガキ, オトメガサガイ, タカラガイ

魚類: ハゼの仲間

植物: テングサ (4~5年前までは海女さんが海産物として採集していたとの事)

 (写真・文責 紺谷(7期修了))

2018年7月12日 (木)

H30 入門コース 第7回 「博物館のヒミツ」

実施日:平成30年7月3

会場: 神奈川県立 生命の星 地球博物館

講師: 同博物館名誉館長 斎藤靖ニ氏

参加者: 12名 サポートスタッフ3名

テーマ:博物館をより楽しむ為に

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名誉館長  斎藤靖ニ 氏

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<博物館の使命>

地球と生命・自然と人間がともに生きている事をテーマに設立。地球規模から神奈川県までの自然に関する資料の収集・保管と次世代への継承、調査・研究活動を行っています。

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日本における最初の博物館は正倉院(756年)ともいえる。しかし、明治政府の新しい国をつくる政策によって、江戸時代までの自然文化財(城などの建築物・書画・骨董等)の多くの資料が廃棄されてしまいました。現在では、国の政策により、観光資源としての博物館が期待されていて、本来の使命が損なわれてきています。

<自然史について>

・日本人は、水・空気・大地・山・森等は地球からの贈り物として共に生きています。動物・植物・鉱物等、食料・医療・道具等、技術・科学・文化の発展に寄与していることが様々な記録からわかります。

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<科学史について>

・社会貢献の目的が、マンハッタン計画時から戦争への協力になり、その後は商業価値を目指すものになっていることが記録からわかります。

<文化史について>

・自然物のスケッチや文献も残っています。葛飾北斎の浮世絵や江戸小紋等の着物の模様使われていることが残されています。

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<地球史について>

・世界中が陸続きだったこと、大陸は動いている(大陸移動説)、南極ができた理由、日本が多島列島であったこと、月が地球から産まれたこと、海溝の世界地図、マントル対流とプレート運動の世界地図、地震のメカニズム等いままでの記録から地球の未来の予測できようになりました。

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<質問>

Q:はやぶさは生命体の証拠を持ち帰るのか?

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A:人間も、地球起源初期は酸素を必要としない生命体からはじまった。細胞膜を作り生き延びている。地底には酸素に触れられない未知の生命体があるし、宇宙からも度々生命体は来ているかも知れない。今世界では遺伝子の組み換えグッズが商業化されてきており、一般人が簡単にネット上で手に入れる事ができる。新しい生命体が生み出されるかもしれない。


Q:地震のデータについて、約400年周期と説明されたが、阪神・東北地震は大規模地震ではないのか?

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A:よく調べると、阪神は大火災、東北は津波によりおおくの犠牲者がでています。地震そのものでの被害は場所によるが、比較的小さいものです。大規模なエネルギーを持つ地震が約400年周期という事で、被災規模は更に大きなものとなるでしょう。また、コンクリート建築物より木造建築物の地震被害が少なかったデータもある。

 昼食後は展示物の見学をしました。

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<まとめ>

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この歳になっても、博物館はいつ行っても不思議でおもしろい。新たなヒミツの発見が盛り沢山です。この生命の星地球博物館は入り口を入った途端に過去の地球の匂いがします。恐竜等剥製、本物の隕石、神奈川エリアの地層地図の模型、環境下の動植物、etc・・・・温暖化のメカニズム、大事なオゾン層についても分かりやすく説明しています。又売店の書籍も充実していて今回も孫に本を購入しました。

( 記録 武田 )

 

 

H30 入門コース 第6回 「自然体験活動時の安全管理」

実施日:平成30626日(火)

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター

講師:大東文化大学スポーツ・健康科学部 教授 中村 正雄 

テーマ:自然体験活動時の安全管理

参加者:8期生10名 サポートスタッフ3名

午前中は、中村先生より「自分と仲間の命を守る」というテーマで自然体験活動時の安全管理について、ユーモアを交えて分かり易い講義。

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その後は、「リスクマネジメントエクササイズ」として登山時のリーダーとしての役割・行動について事例に基づいてグループ単位で議論。こんな事例

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「あなたは登山リーダーとして1人の引率で10人の登山初心者をつれて山に登っています。登山中、Aさんが体調をくずし、疲労が目立ち、皆から遅れ出しました。あなたはAさんにつきそっていましたが、前方を行くグループとの差は開くばかり。今夜の宿泊予定の山小屋までは、まだも2時間かかりますが、もどれば1時間のところにも山小屋がある。

引率者としてあなたはどうする?」

Aさんを残して皆を呼びに行き、最も近い山小屋(約1時間)にもどって宿泊する。

Aさんを残して皆を呼びに行き、Aさんのことを話して、皆でAさんを励ましながら、Aさんのペースに合わせて目的の山小屋に行くよう指示する。

Aさんと離れることは危険なので、Aさんから離れず、他のメンバーは先に宿泊予定の山小屋に行かせておく。

皆さん熱心に議論していました。

正解のない中で、いろいろ考えさせられる問題でした。

 

午後は、「AEDの使用法」の実習。手順は

1.現場の安全の確認(まず、あなたの安全を確保)

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2.反応の確認 声をかけて意識がなければ

3.通報 119番通報とAEDの手配

4.呼吸の確認 正常な呼吸がなければ

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5.胸骨圧迫心臓マッサージ




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6.人工呼吸



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7.AEDが到着したら AEDの指示に従いAEDを使用

 



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皆さん、あまり経験のない心肺蘇生に真剣に取り組んでいました。

 実習に熱心に取り組んだ結果、時間が押して最後は「リスクマネジメントエクササイズ のもう一問を簡単に議論して終了しました。

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文責:西尾

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