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2018年6月 2日 (土)

h30 入門コース 第4回 「地球の調べ方入門」城ケ島で地層観察

実施日: 平成30522()

会場: 城ケ島(神奈川県三浦市三崎町城ケ島)

講師: 内野哲様(日本地学学会会員/元神奈川地学会会長)

テーマ: 地層観察入門(地球の調べ方入門)

参加者: 受講12(8: 11, 7: 1), スタッフ4

地学やら地層というと非日常の典型に思われています。でもニユースでは、 長野で頻発している地震・チバニアン・キラウエア溶岩が紙面を賑わせています。 また、2011年の東北地方太平洋沖地震や1995年の阪神・淡路大震災は生涯忘れることはできません。今回は、城ケ島で地層を直接的に観て,解説して頂く事により、地学を少しは身近に感じるようになり、少しでも多く地球の事を知りたいと希望しています。

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午前中は、城ケ島停留所から少し歩き、浸食がくっきりとした広場で, 前知識としての基本事項の御説明を頂きました。かなりの量があり、叩き込まれた感じです。岩石には、火成岩と堆積岩があります。火成岩はマグマが固まったもので、色は白か黒。地球の中の石は黒く、溶けるとマグマになります。「できたてマグマ」は、高温で粘りが低くサラサラしていて黒い。しばらくすると、分離して「上澄みマグマ」が誕生します。「上澄みマグマ」は低温で粘りが高くネバネバしていて白いという特徴があります。「できたてマグマ」は、溶岩がじわーっと流れ出し続ける火山になり、「上澄みマグマ」は爆発的に噴火する火山になります。

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また, 地表を構成する堆積岩は、砂・泥・岩の表面の粒など、の大きさと色、あるいは, それらの並び順から堆積の様子を知る事が出来ます。ところで、堆積した時は水平方向だった地層ですが、地殻変動で、引っ張られたり、圧縮されたりして傾いたり、ずれたりします。

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地層から地面の動きを読み解こうというわけです。

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楫の三郎山神社(かじのさぶろうやまじんじゃ)付近の露頭では, 傾斜した地層が複数層, “ごそっとずれているのがくっきりと見える個所があります。 地表隆起や“ずれ”があった事がわかります。

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“スランプ”という構造では複数回の湾曲が実にくっきりと見えますがこれは実は海底で堆積中時に起きた時滑りの痕跡だとの事で, “うむむと唸ってしまいます。

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生物の痕跡により、地層の年代を確認できます。ボーリングシェルや生痕化石を観る事が出来ます。どんな生物が棲んでいたのか想像をたくましくします。

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地層の上下を判断するサインも所々に見られます。

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地層がスタジアムのように扇状に変形したダイナミックな景観も!

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露頭に縦斜め方向の亀裂の顕われた断層があり, 西側と東側とでは地層がくっきりと異なるのが解ります。

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更に東に歩き, 馬の背洞門へ。かつて, この不思議な形の洞門を, 満潮時には小舟がくぐる事ができたとの事ですが, 今はくぐれません。関東大震災時に1.5mも隆起したからだとの事です。

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ここから今までの西側を振り返ると, 標高の高い個所は平らになっています。これは海食台で3万年前に隆起したとの事です。

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馬の背洞門の脇の舗装された階段を昇り, 竹が植えてある箱根ローム層の道は, 今までの悪路が嘘のようです。舗装された道路を歩くのに自分など慣れ過ぎてしまっているのが解ります。途中の海鵜展望台で, 島の東部の露頭を観ます。上部のローム層には樹木が生い茂っています。下部の層は不整合で上部と接しています。

 

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内野先生の御講義なさった事で記憶に深いのは, 下記の2点です。

(1) “1,000年なんぞ瞬間だとの事です。地層の一つの縞模様ができるのにはそれこそ何十万年も何百万年も要します。ため, “自分の生きている時期には地層に変化なぞあるわけがないとつい思いがちです。あにはからんや。地震や火山噴火で地形が変わった だの 地すべりで地面がひび割れた だの 海岸線が随分と変化してしまった など 短い期間にも多くの変化があります。

(2) 地表から地球の中心に向かって, 地球半径のわずか0.15%しか調査できない事も重要です。非常に少ない観察結果からであっても全体を知る努力は現在も精力的に進められている事は御存知の通りですね。地球は半径6,400km弱もあります。それに引き替え, 実際に観測可能なのは, 深海調査艇による調査を含めてさえ10kmなのです。

 (文責: 紺谷(7期終了))

 

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