« 専科コース森林生態科 黒川地区下見 | トップページ | 平成28年 第1回流域探索プロジェクト 報告 »

2016年6月 1日 (水)

平成28年度 神奈川シニア自然大学 入門コース 第4回「植物入門(1)」 ~森のしくみ、木の役割~

実施日  平成28年5月24日
会場    神奈川県立座間谷戸山公園
講師    全国森林インストラクター神奈川会 菅原啓之先生
テーマ   「植物入門(1)」 ~森のしくみ、木の役割~

1.概要
4回あるうちの第1回目の植物入門講座です。 午前中は講義で森林にはさまざまな機能があり、私たちは森林の持つ数々の機能や働きから、さまざまな恩恵を得て暮らしている事を学びました。 午後は座間谷戸山公園内にある樹木や植物の観察を行いました。

2.講義(森のしくみ、木の役割)

Dsc02259
菅原先生の講義:「森のしくみや木の役割」を話しつつ、今朝のNHKラジオの話がありました。 今日の誕生日の花は「シャクヤク」だそうです。 「立てばシャクヤク、座ればボタン」言われますがこの2つは異なります。シャクヤクは草で1年で枯れますが、ボタンは木で木質化し、そこから芽が出るそうです。

Dsc02258

Dsc02257_2

受講生の皆さんはメモを取り、真剣に取り組んでいます。

3.座間谷戸山公園内にある樹木や植物の観察

Dsc04712

Dsc02263

観察に出かけたとたんに大きな蜂の遭遇。 虫よけスプレーでは効果がありませんね!

Dsc04713
コナラの木 : コナラとクヌギは、同じ雑木林に、混生していることが多い。見分け方のポイントは、樹皮と葉です!コナラは樹皮に縦の不規則な裂け目があり、葉にはトゲがあります。一方、クヌギは樹皮の裂け目が深く、ゴツゴツしています。葉は細くトゲがありません。

Dsc04715Dsc04714_2
タイサンボクの花

タイサンボク: タイサンボクは漢字で「泰山木」「大山木」と書きます。由来ははっきりしませんが、大きな花や葉を付け大木になる姿を大きな山になぞらえた、山のような泰然とした姿から名付けられたと言われます。また、花が大きな盞(さかずき)の形をしているから「大盞木」と書いてタイサンボクと読む、という説もあります。

Dsc04719
ケヤキ: 材が緻密で、欄間などの細かい彫り物や、格式ある寺の山門に用いられた。広葉樹の中で最も高価なため、もしもの時の換金に備え屋敷に植えられた。また、ケヤキはアレロバシー物質を出して、木の周りに下草が生えないようにしている。ケヤキの幹は樹皮が細胞呼吸に邪魔になると、うろこ状に樹皮を落とす。

Dsc04733
菅原先生がドクダミの花をつまんでいます。 ドクダミの花の白い部分、4枚の花弁のように見える部分はじつは本当の花弁ではありません。これは総苞片(そうほうへん)と呼ばれる器官で、そして中心部の黄色い部分、しべのように見える部分はたくさんの花の集合体です。つまりたくさんの小さな花が集まって、ひとつの大きな花のように見える形を作っているのです。

Dsc04732
ナンキンハゼを見上げています。 ナンキンハゼの葉は、水切りを良くするために葉先が尖っています。

Dsc04718サワラとヒノキの見分け方: ヒノキもサワラも同じヒノキ科の常緑針葉樹です。木の姿はどちらも同じようで、この両者の違いは、しばし造園屋さんの間でも話題になります。見分け方は葉の裏面の白い部分を見ることです。 ヒノキは「Y」の字、サワラは「X」の文字が、くっきりと見え違いがわかります。

Dsc04724桑の木をほっておくと、大きな木になります。蚕はあごにあるひげで桑を認識しています。蚕は桑しか食べませんが、ひげをとってしまうと、桑を認識できず、なんでも食べるそうですが、成長しません。

Dsc04741カラスザンショウ:木の幹にトゲがあります。猿が木に登って新芽を食べないようにしています。

Dsc04748

Dsc04765
一生懸命に観察し、菅原先生の説明に耳を傾けています。

4.まとめ
座学と野外観察を通して重点的に説明された項目は下記のとおりです。
1.
森の遷移:里山で見られる代表的な木はコナラとクヌギ。これらは薪炭材として用いられたが、使われなくなった今、放置された里山はシラカシに遷移しつつある。伐採した跡地では、まずカラスザンショウやアカメガシワなど成長が早い木が占有する。
2.
光合成や呼吸の効率:樹林地を下から見上げると、高木の枝や葉は重ならないように配置されている。これはすべての葉に陽光が当たるようにする樹木の生存戦略と思われる。ヤマグワの葉先は水が切れるように尖っている。光合成の効率向上のためと考えられている。スギは枝葉が枯れると枝ごと落とす。
3.
葉の一単位:サワラ、ヒノキ…鱗片(うろこ)1つが1枚の葉。シダ…地上に出ている「羊歯」状の葉全体が1枚の葉。地中にある茎から生えている。スギ…1センチ程度のかま形。マツ…2本ずつが一つの葉。
4.
樹木の区別:コナラとクヌギ。サワラとヒノキ。
●印象に残ったエピソード:「ピンからキリまで」…ピンは”pine”でマツ、花札の1月。キリは12月。ヤマボウシの白い花…木全体にびっしり咲く白い花(ガク)を、源氏の白旗と見間違えて多くの人が自死したという平家落人伝説がある。

次回(第5回)の入門コースは「海の生き物観察」で真鶴に行きます。真鶴はお刺身が美味しいので楽しみです。 (写真:N.S、 文責:K.K、 M.W)

 

 

« 専科コース森林生態科 黒川地区下見 | トップページ | 平成28年 第1回流域探索プロジェクト 報告 »

a.自然派ビギナー講座/入門コース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 専科コース森林生態科 黒川地区下見 | トップページ | 平成28年 第1回流域探索プロジェクト 報告 »

2021年3月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ