2018年7月26日 (木)

H30 専科コース 第4回「草木染体験」

実施日:平成30年7月19日
会場:黒川青少年野外活動センター
講師:森遊倶楽部/森林インストラクター 四反田 有弘氏
テーマ:採取植物で草木染体験
参加者: 11名 サポートスタッフ1名

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前回 5/17染料植物観察に引き続き、四反田講師による草木染めの講座です。
今回はストールとトートバックを染めます。
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古代の染料の多くは漢方の生薬であり、内服して効果のあるものが染料として残ったとも言えます。産着は昔から、藍染の青色、鬱金や黄檗の黄色、紅花染の赤でした。それらは皮膚に優しく、虫除けにもなっていました。まさに「草木染は着る漢方薬」と云えます。

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今回の染材は、黄花コスモスと白樺です。

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染材を刻んで、袋に詰め

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鍋で煮詰めて、染液を作ります。

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①浸染:染液に布を浸し染めます。

 この時染液の温度は、50~60℃。
 熱さを我慢しながらの手作業!
 


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②媒染:媒染材(今回はアルカリ媒染)に浸けます。
 媒染の働きは
 1.染料を定着させる。(濃く染まる)
 2.色を落ち難くさせる
 3.発色し色を出す。
 鮮やかで濃い色に変わりました。:染材(今回はアルカリ媒染)に浸けます。

 



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③水洗:染液と媒染液を水洗いします。

 ストールがきれいに染まりました。


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◎トートバックには、絞りで模様を入れました。

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・ビー玉を包んだり
・糸で縛ったり
・板で挟んだり

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浸染や媒染の時には、染めたい所が染まるように、棒で広げて染料を浸み込ませます。熱い染液の中で丁寧な作業が要求されます。

鉄媒染も使って、2色染めにも挑戦しました。



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個性豊かな、素晴らしい作品ができあがりました。

皆さん、大満足の講座でした。(檀野)

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2018年7月24日 (火)

H30 入門コース第8回 「海の生き物観察」

期日: 平成30717日(火)

会場: 真鶴半島 (遠藤貝類博物館・三ツ石海岸)

講師: NPO法人ディスカバーブルー代表, 横浜国大講師 水井涼太先生

テーマ:「海の生き物観察」 真鶴海岸で相模湾の豊かさに触れる

 

参加者: 受講:12 (8:11, 聴講:1), スタッフ:3

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本日の会場は遠藤貝類博物館と三ツ石海岸。海岸は溶岩によってつくられ, その後の浸食により現在の姿になりました。磯の潮だまりでいろいろな生物を観察します。

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午前中、まずは水井先生からの講義。窓を開け放った教室には自然の風が心地よく吹き込み, 温度は3233℃でもクーラーなしで暑さを感じさせないという, まったく贅沢な授業です。

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本邦の海域は世界で最も生物多様性に富んでいる海域の一つだとの事で, 33千種が確認されています。ところが未確認も含めて推定約15万種が生息しているとされていますから, その内のわずか2割が確認されているにすぎません。そうした中でも相模湾にはとりわけ多くの生物が生息しており, 現在でも新種だと思わしき生物に頻繁に遭遇なさるとの事です。

 

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講義の中で とりわけ印象に残っているのは, 解説冒頭の“海に関する「無知」を知ること”です。学校教育では海を扱った授業はありません。ほとんど毎日、魚介類や海藻を食するという海の恩恵を得ているのに, これはまた, なんという事なのか, 愕然とします。その事に気が付いたので, これからは, 少しは海の事を知ることに注意を払います。


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更に記憶に残るのは, 川の流れが海に注ぐという至極当たり前の事実です。自然災害や私たちが捨てたゴミなど, 適切には処理されなかったゴミは, 川に流れ, いずれ海に流れ込みます。昨今, 海洋プラステイック問題が一般紙や新聞, ニュースでも取り上げられています。プラスチックは、海洋生物の体内に取り込まれ、食物連鎖の頂点にいる我々人類が海洋生物を食する事で, 人類にとっても大問題となるわけです。他にも, 海の酸性化, 海水温の上昇, 乱獲による水産資源減少問題, 埋め立て

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や沿岸浸食による生物多様性変化, 等があります。気が付いてみたら, 海水浴も潮干狩りもできなくなっているどころか, 海産物を供給してもらえないようになるなど誰も望まず, とんでもない未来を迎えてはなりません。

 


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次は、顕微鏡を使ってのプランクトン観察。顕微鏡の操作法を習った後, 各人に顕微鏡と若干の海水標本が入っている凹型シャーレが配られ, 観察開始。


 

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自分が識別できたのは ヤコウチュウ, ミジンコ, カイアシ程度でしたが、鞭毛で泳ぐのもいました。これは動きが素早いので視界から容易に立ち去り, 再発見に手間取ったあげく, 18種のサンプルのどれかはわからずじまいでした。先生は, たまに見た事のないプランクトンに出会うとの事です。

 

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昼食の後の午後は, まず装備を整える事から, 軍手と足元の準備をします。銘々, 水筒, バケツやバット, 小魚を採るための網を携え, 出発。海抜60m位の高さにある会場から, 250段の階段を一挙に下ると, そこは三ツ石海岸。真鶴岬の根元の潮だまりで私たちは潮干狩りならぬ磯場狩りをします。

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潮だまりに行く前にまずはブリーフイング。大きな紙に描かれた数枚の絵を観ながらいろいろな注意を頂きます。危険な生物では、ウニのトゲ, オコゼの背びれ, カツオノエボシ, ウツボ 等に注意が必要です。青い斑点がきれいな小型のヒョウモンダコは、咬まれると命をおとすことも。また熱中症対策も重要です。足元は非常に滑りやすく転びやすいので体幹筋力と注意が必要です。

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ブリーフイングの後はお待ちかね。早速潮だまりでジョボジョボ。磯に住む生物を観るには潮だまりの石をひっくり返すと良いとの事で, 早速そのようにすると, 確かに いるわいるわ の状態。バケツやらバットに獲物を入れておきます。与えられた30分もアッと言う間に過ぎます。

 

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先ほどブリーフイングした場所でバケツやバットの中身を空け, 生物名や特徴などの説明を頂きます。30分間とは思えないほどの収穫だ とのお褒めの言葉を頂きました。尚, この磯では本来300種以上の生物が棲んでいるとの事です。真鶴近辺には防波堤等の人工的建造物がなく, 自然本来の磯や砂浜だけなので, 生物多様性が大変高いのだとの事です。

 

本日出会った生物たち

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カニの類: イワガニ, イソガニ, ヒライソガニ, オウギガニ

エビの類: イソスジエビ

ヤドカリの類: イソヨコバサミ, イソガニダマシ

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ウニの類: ムラサキウニ, バフンウニ

ヒトデの類: イソマキヒトデ, クモヒトデ, アオスジクモヒトデ

ナマコの類: ニセクロナマコ(毒のため食用には不適切)


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イソギンチャクの類: ウメボシイソギンチャク

貝類: アマオビガイ, イボニシガイ, スオビガイ, レイシガイ, クマノコガイ, ヒザラガイ, ウスヒザラガイ,アマオブネガイ, トコブシ, アワビ, ウノアシガイ, イワガキ, マガキ, ケガキ, オトメガサガイ, タカラガイ

魚類: ハゼの仲間

植物: テングサ (4~5年前までは海女さんが海産物として採集していたとの事)

 (写真・文責 紺谷(7期修了))

2018年7月12日 (木)

H30 入門コース 第7回 「博物館のヒミツ」

実施日:平成30年7月3

会場: 神奈川県立 生命の星 地球博物館

講師: 同博物館名誉館長 斎藤靖ニ氏

参加者: 12名 サポートスタッフ3名

テーマ:博物館をより楽しむ為に

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名誉館長  斎藤靖ニ 氏

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<博物館の使命>

地球と生命・自然と人間がともに生きている事をテーマに設立。地球規模から神奈川県までの自然に関する資料の収集・保管と次世代への継承、調査・研究活動を行っています。

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日本における最初の博物館は正倉院(756年)ともいえる。しかし、明治政府の新しい国をつくる政策によって、江戸時代までの自然文化財(城などの建築物・書画・骨董等)の多くの資料が廃棄されてしまいました。現在では、国の政策により、観光資源としての博物館が期待されていて、本来の使命が損なわれてきています。

<自然史について>

・日本人は、水・空気・大地・山・森等は地球からの贈り物として共に生きています。動物・植物・鉱物等、食料・医療・道具等、技術・科学・文化の発展に寄与していることが様々な記録からわかります。

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<科学史について>

・社会貢献の目的が、マンハッタン計画時から戦争への協力になり、その後は商業価値を目指すものになっていることが記録からわかります。

<文化史について>

・自然物のスケッチや文献も残っています。葛飾北斎の浮世絵や江戸小紋等の着物の模様使われていることが残されています。

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<地球史について>

・世界中が陸続きだったこと、大陸は動いている(大陸移動説)、南極ができた理由、日本が多島列島であったこと、月が地球から産まれたこと、海溝の世界地図、マントル対流とプレート運動の世界地図、地震のメカニズム等いままでの記録から地球の未来の予測できようになりました。

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<質問>

Q:はやぶさは生命体の証拠を持ち帰るのか?

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A:人間も、地球起源初期は酸素を必要としない生命体からはじまった。細胞膜を作り生き延びている。地底には酸素に触れられない未知の生命体があるし、宇宙からも度々生命体は来ているかも知れない。今世界では遺伝子の組み換えグッズが商業化されてきており、一般人が簡単にネット上で手に入れる事ができる。新しい生命体が生み出されるかもしれない。


Q:地震のデータについて、約400年周期と説明されたが、阪神・東北地震は大規模地震ではないのか?

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A:よく調べると、阪神は大火災、東北は津波によりおおくの犠牲者がでています。地震そのものでの被害は場所によるが、比較的小さいものです。大規模なエネルギーを持つ地震が約400年周期という事で、被災規模は更に大きなものとなるでしょう。また、コンクリート建築物より木造建築物の地震被害が少なかったデータもある。

 昼食後は展示物の見学をしました。

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<まとめ>

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この歳になっても、博物館はいつ行っても不思議でおもしろい。新たなヒミツの発見が盛り沢山です。この生命の星地球博物館は入り口を入った途端に過去の地球の匂いがします。恐竜等剥製、本物の隕石、神奈川エリアの地層地図の模型、環境下の動植物、etc・・・・温暖化のメカニズム、大事なオゾン層についても分かりやすく説明しています。又売店の書籍も充実していて今回も孫に本を購入しました。

( 記録 武田 )

 

 

H30 入門コース 第6回 「自然体験活動時の安全管理」

実施日:平成30626日(火)

会場:川崎市黒川青少年野外活動センター

講師:大東文化大学スポーツ・健康科学部 教授 中村 正雄 

テーマ:自然体験活動時の安全管理

参加者:8期生10名 サポートスタッフ3名

午前中は、中村先生より「自分と仲間の命を守る」というテーマで自然体験活動時の安全管理について、ユーモアを交えて分かり易い講義。

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その後は、「リスクマネジメントエクササイズ」として登山時のリーダーとしての役割・行動について事例に基づいてグループ単位で議論。こんな事例

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「あなたは登山リーダーとして1人の引率で10人の登山初心者をつれて山に登っています。登山中、Aさんが体調をくずし、疲労が目立ち、皆から遅れ出しました。あなたはAさんにつきそっていましたが、前方を行くグループとの差は開くばかり。今夜の宿泊予定の山小屋までは、まだも2時間かかりますが、もどれば1時間のところにも山小屋がある。

引率者としてあなたはどうする?」

Aさんを残して皆を呼びに行き、最も近い山小屋(約1時間)にもどって宿泊する。

Aさんを残して皆を呼びに行き、Aさんのことを話して、皆でAさんを励ましながら、Aさんのペースに合わせて目的の山小屋に行くよう指示する。

Aさんと離れることは危険なので、Aさんから離れず、他のメンバーは先に宿泊予定の山小屋に行かせておく。

皆さん熱心に議論していました。

正解のない中で、いろいろ考えさせられる問題でした。

 

午後は、「AEDの使用法」の実習。手順は

1.現場の安全の確認(まず、あなたの安全を確保)

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2.反応の確認 声をかけて意識がなければ

3.通報 119番通報とAEDの手配

4.呼吸の確認 正常な呼吸がなければ

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5.胸骨圧迫心臓マッサージ




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6.人工呼吸



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7.AEDが到着したら AEDの指示に従いAEDを使用

 



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皆さん、あまり経験のない心肺蘇生に真剣に取り組んでいました。

 実習に熱心に取り組んだ結果、時間が押して最後は「リスクマネジメントエクササイズ のもう一問を簡単に議論して終了しました。

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文責:西尾

2018年6月27日 (水)

H30 専科コース 第3回「ハナショウブ・カキツバタ・アヤメ」

実施日:平成30年6月21日

会場:大船フラワーセンター
講師:全国森林インストラクター神奈川会 菅原啓之氏 久野正樹氏
テーマ:ハナショウブ・カキツバタ・アヤメの見分け方、分類を知る
参加者:14名 サポートスタッフ1名

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明治31年創業 あじ寿司弁当の「大船軒」・鎌倉時代の「首塚」などを見学しつつ「大船フラワーセンター」へ

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午前中は菅原先生のハナショウブのお話しです。

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万葉時代には、ショウブをアヤメグサと呼び、アヤメはハナアヤメと呼ばれていました。漢名の菖蒲はセキショウを指していてました。花菖蒲をショウブやアヤメと呼ぶ場合もあり、混乱しています。

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花菖蒲・アヤメ・カキツバタの見分け方は

開花期:アヤメ 5月上旬・カキツバタ 5月中旬・花菖蒲 5月末

花弁の基部の模様:アヤメ 網目模様・カキツバタ 黄白地V字模様・花菖蒲 鮮黄地V字模様

葉の形:アヤメ 細く葉脈無し・カキツバタ 広く葉脈無し・花菖蒲 葉脈あり

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世界に200~250種あると言われるイリス属植物は世界的にはアイリスと呼ばれ、日本では「アヤメ属」と呼ばれ 6種2変種、海外からの渡来のシャガ、イチハツ、キショウブがあります。

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ギリシャ神話では、天界と地上を結ぶ虹を神格化し、その女神にイリス(英読みアイリス)という名前を与えました。絵画にも意味を持たせて描かれています。

日本では、カキツバタを伊勢物語の中で在原業平が和歌に詠い、尾形光琳は屏風絵に描いています。

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ハナショウブは江戸時代に武士のたしなみとして、品種改良が進みました。

江戸系は、池のほとりや畦道に植え、群生している美しさを楽しみました。

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肥後系・伊勢系 江戸の花菖蒲が熊本や伊勢に伝わり、鉢に植え室内で鑑賞するために品種改良されてた歴史があります。

午後からは、大船フラワーセンターで観察です。

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大船フラワーセンターでは、前身の農業試験場 大正時代にハナショウブの品種改良を行い大船系300品種を育成しました。今年は花が早く残念なことに花はほとんど終わっていました。

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品種改良が豊富なバラ園

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温室で世界のスイレンや熱帯の植物を観察

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最後に入り口広場で、ハスとスイレンを鑑賞し終了となりました。(檀野)

2018年6月22日 (金)

H30 流域プロジェクト 第8回 座間湧水

実施日:平成30年6月18日(月)

会場:座間市 座間駅・相武台前駅周辺
テーマ:相模野台地の湧水ポイントを巡る
参加者:5名

湧水の仕組みを学び、湧水ポイントを巡ってみました。

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海から蒸発した水は、雨となって山に降る。表面を流れ川となり海に流れるものもあれば、地面に浸み込み、水を通さない地層で溜まり地下水となり、ゆっくりと流れていくものもある。この地下水が地表に現れたところが湧き水です。湧き水には「崖線タイプ」と「谷頭タイプ」の2つがあり、座間ではこの2つのタイプを見ることができます。

崖線タイプ

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台地の崖の前面から湧出するタイプです。相模野台地は相模川に削られ河岸段丘になっています。この崖に数ヶ所の湧水ポイントがあります。湧水ポイントの背面は崖で緑が残っています。

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「根下南湧水」「神井戸湧水」「心岩寺湧水」と巡り、徐々に湧水量が増えてきます。

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「龍源院湧水」「鈴鹿の泉湧水」「番神水湧水」豊富な湧水量に圧倒されます。

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街の水路には、綺麗な湧水が流れ、水車や蛍の公園があったり、潤いのある魅力的な街です。

谷頭タイプ

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台地面上の馬蹄形の凹地の谷の部分から湧き出すタイプです。いわゆる谷戸地形で、湧き出した水を田んぼに利用されました。

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「座間谷戸山公園」 谷戸地形が公園になっていて、湿地を中心に自然生態観察が楽しめます。中腹には湿地の木道の奥に湧水ポイントがありました。
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「第3湧水水源」は、低地な地形を遊水地として活用するようになっていました。
2種類のタイプの湧水ポイントが観察でき、水と自然・水と人との関係を感じる半日でした。
午後からは、今年度の流域プロジェクトの進め方を話し合いました。今期は9月・11月・年明けにプログラムを実施する方向になりました。(檀野)

2018年6月17日 (日)

H30 入門コース 第5回 「五感で学ぶ手法の体験」

実施日: 平成30612 ()

 : 川崎市青少年の家 (川崎市宮前区宮崎105-1)

 : 藁谷久雄 (わらがい ひさお) 先生 (NPO法人 国際自然大学校 副理事長)

テーマ : 「五感で学ぶ手法を体験 ~ シェアリング・ネイチャー」

 親しみやすいパッケージ・プログラムとして、ネイチャー・ゲームを体験する

自然体験活動の意義についての理解を高める

参加者: 受講12(8: 12), スタッフ3名 

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今回は、解説を聞いて自然を理解するのではなく、五感を使って自然を感じてみました。「シェアリング・ネイチャー(ネイチャーゲーム)は大人から子供まで楽しみながら自然を実感できるプログラムですから, 本日は大いに楽しみましよう」 という、藁谷先生のアドバイスから始まりました。

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色いくつ 中庭で, 自分の周囲に, 自然の色として, どんな色があるか数え, 皆さんで発表しあう。草花のみならず, 木々の葉 幹 花 果実, 苔の色, 土の色, 空の色, 雲 などなど, 10色以上も発見できた。もっとあったのかな?

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音いくつ  全員が目をつぶり, どんな音が聞こえるかを数える。自然な音・人工的な音も聞えてくる。じっと聴いていると, 自動車音に負けず, いろいろな鳥の鳴き声や 風の音 がはっきりと聞こえる。皆で発表しあっている時に, ヤマバトの長閑な啼声が聞え, また, ウグイスが強く大きく主張するような鳴き声を発していました。

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カモフラージュ 森に隠された人工物を探す。たくさん置かれた人工物を, いくつ見つけられるかチャレンジ。"人工"はそこに置かれているだけで、何かで蔽ったりして隠されているわけではありません。2回づつ挑戦。1回目は全く見つけられなくても2回目にはいくつか見つける事ができる。しかし, 全て見つけ出した人は, 今まで誰もいないとの事でした。野生動物や昆虫は保護色や擬態を駆使して発見されないようにしているのです。探す側に先入観などあったりすると全く見分けられません。

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森の色あわせ 3人一組になって, 18種類の色マップのそれぞれに合致する自然物を探す。重要な事は, 3人全員の合意で合致していると判断しなければならない事。各人個人の判断を皆で分かち合う事が重要なのです。同じ色は、ありそうでピッタリは難しかった。

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目隠し イモムシ 全員が目隠しをして前の人とつながり, イモムシのように進む。時々下側にある物体に片手で触れて何なのかを推測したり, 歩く時の足裏感覚で歩いている所を推測したり、目を隠すと他の感覚が働き出します。手のひらで太陽の位置を感じたりもできます。

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ネイチャー・トレイル 目隠しをして, 木々に張られたロープを片手で伝ってゴールまで歩きます。もう片方の手で前方安全確認を行います。ロープには段差があったり, 張られている角度が急変したり, テンションが大きく変わったりして, 大きな不安や恐怖を覚えながら進みます。触覚で自然を感じました。

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探検ルーペ 直径約1センチの丸穴が開いている厚紙を使うゲームです。この丸穴から覗く事で視界を制限するため, 狭い領域に注意を集中する事ができます。視界制限という新しい体験, 新しい発見がありました。

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フォールド・ポエム (Fold Poem) 3人一組になって, 素敵な場所を見つけます。その場で感じた事をリレー形式で合作詩を作ります。感じた事のアウトプットに挑戦です。完成後はタイトルをつけて皆さんに御披露。恋愛物仕立て, わが青春追憶編 や 現状嘆息編など 意図もしなかったシナリオとなっていたり 意表を突いた情景が詠まれていたり 予想以上の出来栄えの見事さに, , ビックリです。

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サイレント・ウオーク (Silent Walk) 二人ペアを組んで約10メートルを, いいもの探しながら歩きます。発見したら相手に知らせます。でも、しゃべってはいけません。上手く伝えられるでしょうか?実施後の感想では相手に結構伝わったと思うと考えておられる方が多かったです。ほんとうかなぁ?


本日のまとめ

 

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 ネイチャー・ゲームでは, 自然と自分が一体であることを気付くことに主眼を置いています。博物学的な立場とは趣が異なっています。楽しみながら自然を実感できるので, 大人から子供まで参加できるのです。

 また, ネイチャー・ゲームでは, お互いに, ともに分かち合うという"分かち合い"が大変重要となっています。シェアリング・ネイチャーと称される由縁です。そして, "まとめ"自体が"分かち合い"の実例の一つです。

 ネイチャー・ゲームには, 熱意・感覚・体験・感動をもたらす各種の要素ゲームがあります。そして, ゲームの流れが起承転結となるように, "フロー・ラーニング"を効果的に使う事が重要です。本日はシニアなので,  感覚・体験・感動をもたらすゲーム を組み合わせたとの事。我々シニアは子供たちを育てる立場にあります。起承転結のシナリオが異なるのは当然の事ですね。

 現在の子供達からは随分と多くの体験が失われています。今我々大人がすべきことは, 奪われた体験の機会を, 意識的に, 少しずつでも増やし, 取り戻すことでしょう。

 (写真・文責 紺谷(7期終了))

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2018年6月11日 (月)

H30 共催 寺社ではない鎌倉

実施日:平成30年6月8日(金)

会場:鎌倉市御成町・笹目町・長谷・由比ヶ浜エリア

講師:森林インストラクター(神奈川シニア自然大学校修了生)

     久野 正樹 氏  大橋 泰雄 氏

参加者:30名 サポートスタッフ2名

日本セカンドライフ協会とのコラボイベントで、観光寺社を離れ、静かな散策路を歩きながら鎌倉に残る明治や大正時代から残る洋館や和風建築を訪れました。

朝は鎌倉駅西口に集合し、講師のガイトと共に出発しました。
戦争の時の裏話や、古我邸などの洋館の当時の話など楽しい話が道中を彩ります。

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昨年オープンした「鎌倉歴史文化交流館」にも足を運びました。
厳しい日差しでしたが、吹く風は涼しくとても心地よかったです。

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「鎌倉文学館」では夏目漱石や石川啄木などの文豪たちの軌跡や美しいバラ園などを見学しました。

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昼食は鎌倉大仏の前にある「味亭」にて鎌倉の和食をいただきました。

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午後からは、オプションで、希望者と一緒に鎌倉大仏や由比ヶ浜を歩きました。

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現在も人が住んでいたりして、外から眺めるだけの建物もありましたが、鎌倉に馴染みのある人も普段通らない道や風景に振れ、新たな鎌倉に振れた日になりました。
(小川)

2018年6月10日 (日)

H30 TEAM はまとびむし 6月

海岸美化プロジェクト 6月の活動

実施日:6月5日
会場:オーシャンファミリー海洋自然体験センター&大浜海岸
テーマ:海岸のゴミ拾い・集計・磯遊び
参加者:9名
今日は、3回目の海岸美化プロジェクトです。
天気も良く、潮風が頬に気持ちがいいです、富士山も白い頭を見せてくれています。
富士山を見ると、よーし!今日もヤルゾーと元気が出ます。

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今回は、7期生の岡村さんも参加してくださり、総勢9名での作業になりました。

今回の作業のやり方は、3名づつの3グループに分かれて、ゴミを拾いながら分別と調査を行う方法で進めていきました。

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相変わらず、プラスチックの破片が多いのには驚きます。これらを魚や鳥たちが誤飲して病気になってしまうのかと思うと、拾うのにも熱が入ります。

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午後からは、各自それぞれ楽しい磯遊びをして過ごしました。

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初めて見た「アメフラシ」は全体が。真っ黒で近寄りがたい感じでした。
恐る恐る触ってみると、ふかふかのクッション?マシュマロ?
何と・・・・・の感触でした。(下尾)

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アメフラシの写真を撮り忘れてしまいました。仲間のアマクサアメフラシの写真です。(檀野)

2018年6月 2日 (土)

h30 入門コース 第4回 「地球の調べ方入門」城ケ島で地層観察

実施日: 平成30522()

会場: 城ケ島(神奈川県三浦市三崎町城ケ島)

講師: 内野哲様(日本地学学会会員/元神奈川地学会会長)

テーマ: 地層観察入門(地球の調べ方入門)

参加者: 受講12(8: 11, 7: 1), スタッフ4

地学やら地層というと非日常の典型に思われています。でもニユースでは、 長野で頻発している地震・チバニアン・キラウエア溶岩が紙面を賑わせています。 また、2011年の東北地方太平洋沖地震や1995年の阪神・淡路大震災は生涯忘れることはできません。今回は、城ケ島で地層を直接的に観て,解説して頂く事により、地学を少しは身近に感じるようになり、少しでも多く地球の事を知りたいと希望しています。

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午前中は、城ケ島停留所から少し歩き、浸食がくっきりとした広場で, 前知識としての基本事項の御説明を頂きました。かなりの量があり、叩き込まれた感じです。岩石には、火成岩と堆積岩があります。火成岩はマグマが固まったもので、色は白か黒。地球の中の石は黒く、溶けるとマグマになります。「できたてマグマ」は、高温で粘りが低くサラサラしていて黒い。しばらくすると、分離して「上澄みマグマ」が誕生します。「上澄みマグマ」は低温で粘りが高くネバネバしていて白いという特徴があります。「できたてマグマ」は、溶岩がじわーっと流れ出し続ける火山になり、「上澄みマグマ」は爆発的に噴火する火山になります。

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また, 地表を構成する堆積岩は、砂・泥・岩の表面の粒など、の大きさと色、あるいは, それらの並び順から堆積の様子を知る事が出来ます。ところで、堆積した時は水平方向だった地層ですが、地殻変動で、引っ張られたり、圧縮されたりして傾いたり、ずれたりします。

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地層から地面の動きを読み解こうというわけです。

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楫の三郎山神社(かじのさぶろうやまじんじゃ)付近の露頭では, 傾斜した地層が複数層, “ごそっとずれているのがくっきりと見える個所があります。 地表隆起や“ずれ”があった事がわかります。

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“スランプ”という構造では複数回の湾曲が実にくっきりと見えますがこれは実は海底で堆積中時に起きた時滑りの痕跡だとの事で, “うむむと唸ってしまいます。

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生物の痕跡により、地層の年代を確認できます。ボーリングシェルや生痕化石を観る事が出来ます。どんな生物が棲んでいたのか想像をたくましくします。

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地層の上下を判断するサインも所々に見られます。

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地層がスタジアムのように扇状に変形したダイナミックな景観も!

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露頭に縦斜め方向の亀裂の顕われた断層があり, 西側と東側とでは地層がくっきりと異なるのが解ります。

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更に東に歩き, 馬の背洞門へ。かつて, この不思議な形の洞門を, 満潮時には小舟がくぐる事ができたとの事ですが, 今はくぐれません。関東大震災時に1.5mも隆起したからだとの事です。

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ここから今までの西側を振り返ると, 標高の高い個所は平らになっています。これは海食台で3万年前に隆起したとの事です。

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馬の背洞門の脇の舗装された階段を昇り, 竹が植えてある箱根ローム層の道は, 今までの悪路が嘘のようです。舗装された道路を歩くのに自分など慣れ過ぎてしまっているのが解ります。途中の海鵜展望台で, 島の東部の露頭を観ます。上部のローム層には樹木が生い茂っています。下部の層は不整合で上部と接しています。

 

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内野先生の御講義なさった事で記憶に深いのは, 下記の2点です。

(1) “1,000年なんぞ瞬間だとの事です。地層の一つの縞模様ができるのにはそれこそ何十万年も何百万年も要します。ため, “自分の生きている時期には地層に変化なぞあるわけがないとつい思いがちです。あにはからんや。地震や火山噴火で地形が変わった だの 地すべりで地面がひび割れた だの 海岸線が随分と変化してしまった など 短い期間にも多くの変化があります。

(2) 地表から地球の中心に向かって, 地球半径のわずか0.15%しか調査できない事も重要です。非常に少ない観察結果からであっても全体を知る努力は現在も精力的に進められている事は御存知の通りですね。地球は半径6,400km弱もあります。それに引き替え, 実際に観測可能なのは, 深海調査艇による調査を含めてさえ10kmなのです。

 (文責: 紺谷(7期終了))

 

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